管理会社の変更前と後 その(6)見積書について思うこと |
【a.見積する会社は評価出来る会社か】
【b.見積金額は相場金額に近い金額か】
これらの点を考慮します。
【a.見積する会社は評価出来る会社か】
業界での知名度や個人的に知っている会社であれば、ある程度評価出来ます。
【b.見積金額は相場金額に近い金額か】
こちらの件については非常に判り難い。
そもそも相場について、業界を可なり深く理解していないと判別出来ません。
そこで同業他社にも同一条件で見積書を作成して比較するとある程度把握
出来る可能性はあります。
当然、会社規模が同程度の複数社を対象基準とします。
管理組合の理事会での見積書の取り扱いは、此れだけでは不十分だと思います。
理事会メンバーは、他の管理組合員(区分所有者の方々)に説明責任が在る
事を、常に念頭に置かなければなりません。
理事会メンバーだけの独断専行では、同じマンション内に住む他の管理組合員
との軋轢を生んだり、不信感を植え付けてしまうかも知れません。
そのため公正・公平・透明性を、常に守っていかなくてはなりません。
お金が動く事は、往々にして、利害関係も生み易いものです。
誰の利益を優先するかで、その選定選考が変わってきます。
当たり前のことですが、管理組合(理事会)宛ての見積書に関しては管理組合
の利益に繋がる見積選考を最優先に考慮して行くべきと思います。
当たり前の事ですが、マンションの管理組合員は多種多様の職業、経験を持たれた
方々の居住する場所であり、価値観や思考方法も多種多様です。
たまたま理事以外の管理組合員で、該当業務の専門的な事柄に造詣ある、又は
拘っている方が、存在しないとも限りません。
理事と管理会社がグルになって不正を働いているのでは、と謂った疑惑を招か
無い為と、無償ボランティアである理事業務を管理組合員代表として汗を流し
て努力している姿勢を不当に落とし入れさせない為に、慎重に実施されるべき
ものと思います。
管理組合員の輪番代表である理事会の独断専行だけでは、後々禍根を残し易い
ことも考察して、面倒であっても、管理組合員の中に依頼する見積書に関係する
仕事に従事している、又は縁故、知人関係に濃い繋がりがある方が居れば、一声
掛けて見積もり参加に誘う配慮があると、後々理事会への苦情や文句や非難は、
生じ難くなるのではないでしょうか。
自分達の住むマンションの生活に直結する管理業務の一端に自らも参画出来る
意味合いは重要ではないでしょうか。
機会均等の点から謂っても、マンション内のコミュニティ意識向上にも成る
可能性はあります。
密室運営と受け止められない理事会運営では、お金が絡む経緯を慎重に、丁寧
に対処しても、胡散臭く思われる余地が多分に在る以上、常に襟を正す配慮を
忘れない様にしたいですね。
公平性は透明性にも繋がります。
次に
○管理会社の担当者の管理組合に提示する見積書について
委託管理業務の管理員業務以外の専門的業務に関して、業者から見積書を管理
会社担当者が、取り寄せて理事会の審議にかけて了承決済を仰ぎます。
理事会のメンバーは、専門的な業務に関しての知識は、全く持って無いケース
が多々あります。
従って、その専門的業務に関しての相場(業務の妥当性、金額等)を十二分に
把握、理解出来ません。
類似会社を比較検討することで、ある程度の判断はつきますし、管理組合員の
代表として管理組合員への説明、理解も得易いと思います。
その為に必要なのは
1.類似形態業務をする複数社(最低3社以上)の見積書を取り寄せる。
2.【相見積一覧表】を作成して金額と、それ以外の特性の比較対象を表示する。
これらのことを、実施しない管理会社の担当者は管理組合に対して正当な仕事を
しているとは云えません。
しかし実情は、常に厳しく理事会から注文を付けないと実行されないのが
現実ではないでしょうか。
理事会のメンバーが『そのこと』に気付かないと
1.単独1社のみの見積書しか提示しない。
(提示する管理会社の担当者は、仕事量が少なくて非常に楽です。
提示される理事会では、見積金額の妥当性の評価を理解して、他の管理
組合員の方々に納得される説明が可能でしょうか?
この1社のみの選考は、管理会社のメリットがあるかも知れませんが、
管理組合側に本当にメリットあると謂い切れるでしょうか。
疑問、疑念の余地が残ります。)
2.複数社の見積書のみ提示して【比較対象一覧表】を作成しない
(各社独自フォームで作成された専門的な内容の個別の見積書を、比較検討
して理解するのには、多くの時間を要します。
又、各社の同一項目と違い項目の比較の判別の整理して理解するのにも
苦労します。
この【比較対象一覧表】を参照すれば、何が違うのか、如何違うのか
明瞭に分ります。
手間隙が掛かるので管理会社の担当者は『ヤリタクナイ仕事』なので
しょう。
実際、この【比較対象一覧表】は作成者の能力が明確に出ます。)
前回記載した、現場仕事にも拘らず実地調査にも来ない会社を加えた相見積書
に関して、明らかにダミー会社としか判断出来ない会社を、仕立て作成された
合計金額のみの【比較対象一覧表】は、単に体裁を整えて、複数社を取り繕うなど、
全くの論外です。
名義貸し?、名義借用?等の様な詐欺行為を平気で行える事は、勤務している会社
に泥を塗る行為と認識しているのでしょうか。
或いは、会社公認なのか、この業界では常識なのか・・・・・・・・・・
これらの事は、管理会社の言いなりになる会社の存在や、名義貸しによる何らかの
利益供与を、常日頃、共有している会社だからこそ可能なのでしょう。
見積金額の妥当性を比較検討する事を困難させています。
(管理会社が、外部業者へ業務発注する際の管理会社が、手続き手数料を多少
上乗せすることを、私は否定しません。
それ相応の時間と手間を掛けるので、当然と思いますが、その道のプロと
して職業意識を堅持していれば、不当に高い手数料金額を上乗せ出来ない筈。
また、複数社あると、会社によって管理会社へ手数料を含むことを拒否する
会社も存在するケースも、実際出てきます。)
業務内容に関してズブの素人理事でも、マトモナ【比較対象一覧表】があれば、
割合に判断出来やすく成るものです。
◇項目の大きく金額の違う箇所
◇条件項目の相違点
これ等を比較検討すれば良いのではないでしょうか。
理事会として管理会社には、常に総ての管理組合員(区分所有者)が理解出来る
資料を要求し続けていないと、理事長や理事会メンバー限定の資料説明のみ提供
するケースが常態化します。
特に危ういのが、口頭説明のみで資料不足ケースです。
理事会議事録では、詳しい内容は明示されません。
理事会以外の管理組合員には、内容を把握出来ない状況に陥ります。
『理事会で何をやっているのか、分らない?』
理事会メンバー以外の管理組合員は蚊帳の外で、正常に委託管理業務が行われて
いるのか分りません。
輪番制で理事になっても、状況が分らない侭、管理会社の言いなりで任期を終え
る事にもなります。
訳の分らない理事会活動に参加することに躊躇される方も出てきます。
分らない事は難しいと。
このことは、管理組合活動の情報の遮断であり、分断ではないでしょうか。
管理会社としては扱い易い管理組合なのでしょうが・・・・・・・・・
幾年にも亘り正常で、管理組合員のメリットに成る管理組合運営が成立している
と考えることが出来るでしょうか??????????